第24話

あれからもう何年経っただろうか 。


中学生になった今でも忘れられない 。


あの時の瞬間は、私の記憶の奥底にずっと残って

消えないまま時だけが過ぎていった 。



あの事件から12年の時が過ぎて、私は中学生になった 。



私はと言うと、〝三原〟ではなくなり 、


今は最愛の〝あの子〟の元で暮らしている 。



いつも通りの朝を迎えて、朝食を済ませていると、

〝彼〟が眠い目を擦りながら起きてきた 。


「…おはよ…、帆夏ちゃん。」


「もう、夏樹アンタいつまで寝てんのよ!

帆夏ちゃんなんかとっくに起きてるのに!」


「しょーがないじゃん…僕 朝弱いんだから…。」


「理由になってません。もう…早く食べなさい。」


「ふふっ…。」


「笑わないでよ!帆夏ちゃんっ…。」


と不貞腐れたのか夏樹は、頬を少し赤らめながらも

帆夏の隣に座ってご飯を食べ始めた 。


そう、私は今、最愛の彼、〝星野夏樹〟の元で

暮らして、お世話になっている 。


全ては〝あの時〟以降から ____________ 。


あの時、彼が居なかったら、きっと私は、

恐らくここには居ない 。こんな笑ってない 。


今こうして居られるのも全て彼のお陰 。

あの時の事を思うと今でも胸に温かいモノを感じる 。

それは甘く痺れるモノ 。 これがきっと〝好き〟と

思っている瞬間だと勝手に思っている 。

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