第22話

2日間目の朝 。 新井先生の電話によるモーニングコールによって起こされた 。


帆夏は昨夜、1人行方不明となりかけたが、夏樹が

ある手掛かりを元に見つけ出し連れ戻してくれた 。


あの時の事を思うと、彼が居なかったら、

来てくれなかったら、〝2度と皆の元には帰れなかった

かも知れない〟そう思った 。


そう思うと再び泣きそうになる 。


そんな帆夏に隣で寝ていた夏樹は、何も言わずただ優しく彼女の頭を撫でた 。


「…帆夏ちゃん!?うわああああん!!」


と突然帆夏の姿を見た美鈴が彼女に目からたくさんの

溢れんばかりの大粒の涙を流しながら抱き着いてきた 。


「…美鈴ちゃんっ…!!」


「もうどこ行ってたのっ…。美鈴 帆夏ちゃん消えて

ずっと寂しかったんだよっ…。誰かに連れて行かれたんだと思ったっ…。よかった…会えて…。」


帆夏は、彼女の腕の中でただただ泣いた 。


その様子を筧くんはホッっと安心した様子で見ていた 。


2日間は、主に体験中心だった 。


1年生ながらに、皆で料理を作ったり、カヌー体験したり、それらが終わった後はたくさん遊んだ 。


そして事件は再び起こる 。

この事件は、帆夏にとって一生忘れられないモノ

となったのだった 。

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