友達
第9話
♢ episode 2 ♢
無事に入学式を終え帰宅した帆夏は、明日から始まる授業と学校生活にワクワクしていた 。
「ふふふっ、帆夏楽しそうね。」
「ママっ!うんっ!何か凄く楽しみ〜!」
そう楽しそうな表情を浮かべる娘に沙織もつられて笑顔になった 。
その2人の様子を博己は微笑ましそうに扉の外から見ていた 。
『ガチャ』
と玄関からドアが開く音が聞こえて来た 。
環と友梨夏が一緒に帰宅した 。
2人が一緒に帰宅するなんて珍しい事だった 。
『只今』
2人は声を揃えて家の中へと入った 。
「おぉ〜…おかえり…、環、友梨夏」
「…父さん何だよその声…。」
「嫌〜、お前ら2人が一緒に帰宅するなんて珍しい事だなぁ〜って思ってさ。」
「…あっそ…。偶然会って一緒に帰って来ただけ。」
「そうなのか。」
環は〝ああ〟と答えた後すぐさま階段を上がり自分の部屋へと行く 。
続いて友梨夏も自分の部屋へと行った 。
相変わらず友梨夏の態度は朝と何も変わっていなかった 。
そんな娘に対し博己は何も言わなかった 。
呆れている訳ではない 。 言っても無駄だと思っているから敢えて言わないのだ 。
一方の帆夏と沙織は、未だに話し合っていた 。
「ママそれでね〜…」
「うんうん」
キリがないと見たのか博己が、
「沙織、環と友梨夏も帰って来た事だし夕飯にしないか?」
「そうね。帆夏夕ご飯食べましょ。環と友梨夏呼んで来て。」
「は〜い!」
そう言って帆夏は、環と友梨夏それぞれの部屋へと走って行った 。
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