第6話
ここで言い合いをしても仕方がないと思った沙織は、
「…もういいから学校行きなさい。」
と言い、自分も帆夏の入学式の支度をするためリビングを後にした 。
「…環、この事は気にすんな。そして忘れろ。良いな?」
と博己が環の肩に手を置いた後そう言って自分も支度をするためリビングを後にした 。
「……。…忘れられるかよ…こんな事…。」
環はそう呟いた後、自転車の鍵を取り、家を出て、学校へと向かった 。
朝からそんな事があり家の中は不穏な空気が流れていたのにも関わらず帆夏1人だけ上機嫌のままだった 。
彼女が上機嫌のままなのも意義はない 。
彼女はこの時小学生だから当然理解出来るはずもない 。
家庭の事情など 。家族の事など 。
だから当然先程あった事など彼女には何も分からないし、この先覚えてるなんて事はきっとないだろう 。
きっと …… 。
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