第4話
その不安を抱えていたのは長女 友梨夏だった 。
環は暗い表情をしていたが、友梨夏ほどではなかった 。
そんな友梨夏の様子に沙織は 、
「友梨夏 アンタ何て顔してるのよ。何か不安でもあるの?」
と友梨夏に聞くと、彼女は突然沙織を睨み付け、
「お母さんには関係ないから。」
と放ち朝食も食べずにリビングを去った 。
「……。」
その娘の態度に博己は黙ったままだった 。
友梨夏は、どちらに似たのか分からないが幼い頃からあまり感情を表に出さない子だった。
だから友梨夏が笑った事なんてきっとない 。
そもそも彼女の笑った表情を見た人すら居ない 。
居るとしたら彼女の友達くらいであろう 。
そんな友梨夏の事は置いておいて、
先程から1人はしゃぎまくってる帆夏はと言うと、未だにランドセルを担いだままで居た 。
「帆夏、気持ちは分かったから朝ご飯食べなさい。」
と沙織が彼女の担いでいたランドセルを降ろし、椅子へと連れて行く。
いつもならここに友梨夏も居るのだが、先程の事があり友梨夏抜きでの朝食となった 。
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