第61話

「栞、私にウソ付こうっての?」



「違う!内容次第で雅が傷付くのがっ、

絶交ってなるのが怖いの!!!!」



と返すと、彼女から『は????』と

1度も聞いた事無いひっくい声が返ってくる。



「アンタさ、その程度でこの私が縁切る?

なに?絶交?はぁ?バッカじゃない!?

あたしのアンタへの思い舐めんじゃねーよ!」



「……!!!!!」



雅から今まで1度も聞いた事が無いセリフ、

感情を露にしてる彼女を見て栞の目から

自然と大量の雫が地面にボロボロ溢れ落ちる。



地面に泣き崩れる栞を見た雅は、

「こんなんで泣いてんじゃ無いわよ。

まぁ良いわ、本題に戻りましょ。

晴人と、アイツと何があったら話して?

良い?包み隠さずだよ?」



そう言われた栞は勢い良く両手で自分の頬を

バチン!と叩き切り替える。



「…ちょ、何してんの栞!」

慌てて雅は駆け寄ろうとするが、



「大丈夫!話すよ、」



そう言った栞はフウっと一息吐き、

雅を真っ直ぐ見詰める。

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