第44話

「_____?」




不審に思い、乗っかている''何か''の方に目を向けるとそこにはあたしの身体の上でスヤスヤと寝息を立てて眠る男の子の姿があった。




見間違いじゃ無ければそこに居たのは

どこからどう見ても晴人だった。




「_____!?!?」




このとんでもない非常事態を目の当たりにし、

めちゃくちゃ声出したいのに未だ出ないのが

何とも辛い。辛すぎる。




ここは諦めて叫びたい気持ちを抑える。

一先ず心を落ち着かせ様にも収まる様子無し。




なんてったってあの冷徹人間がゼロ距離で

しかもあたしの身体の上に眠っている。

信じられる???これを雅と匠海が見たら

なんて言うか。絶対見せられないけど!!




あれだけハルトの事は考えたくないと必死に

自分に言い聞かせたのに無意識に彼の方に

目線が行ってしまう。




その時未だ正常ではない身体なはずなのに

胸の鼓動がトクンと脈打った気がした。

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