翌朝、僕は身に鈍痛を抱えて、寝台を降りた。

窓越しに見上げる空が、晴れやかな午前を告げている。その温かみにいたたまれなくなり、僕はカーテンを閉めた。


 まだ人気のない共同の洗い場にて、少量の水を顔に当てると、塞ぎかけの傷口に冷水が染みた。僅かな水で顔を湿らせただけというのに、僕は空気に餓え、浅い呼吸を忙しなく繰り返した。

 顔をあげ鏡に映る我は、荒れた唇を震わせ瞠目している。

人よりあさ黒くて、そばかすの散った醜い顔。酷い顔。それが僕の顔。


 自室への帰り道、いつまでも外に出ることの叶わない僕の目には、教会が独房のように映ってならなかった。

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