第22話 冒険者登録

僕達はシギルさんのお金で昼食を食べた後、シギルさんとお話をしていた。


「すまんな、パーティーメンバーが戻るまで話し相手にさせてしまってよ。そういやソーマ達って見た感じこの辺の人じゃないが王都には何をしに来たんだ?」


確かに僕たちの行動は田舎から都会にやってきた子供達に見えただろう。実際その通りだ。


「僕達は学園に留学生としてこの国に来たので、今日は散歩がてら冒険者ギルドに行くか買い物をしに露店や商店街に行くかで迷っていたのでシギルさんに会えたのはちょうど良かったですね」


「そりゃあ買い物の邪魔して悪かったな…それもまた今度詫びさせてもらうよ」


「そうだよ!ボクとソーマ君のお揃いの物を買う予定だったんだからね!」


エルナ、僕は君とそのような予定をたてた覚えはないよ。勝手に予定を作らないでくれるかい?僕だって人権があるはずだからさ。


「そりゃあすまんな」


「気にしないでください!冒険者ギルドにめっちゃ来たかったので」


僕はエルナの言葉に申し訳なさそうにしていたシギルさんにものすごい剣幕で言った。


その後も雑談は続き………


☆☆☆


「っと、そうだソーマ達も冒険者登録するか?学園に通ってると、いつかは作らないと行けないらしいぞ?実際年一で学園の人間が冒険者登録をしに来るからな」


冒険者登録…なんと素晴らしいのでしょうか、確かに先にランクを上げて周りの人間を驚かせるのもいいかもしれない。


「えぇ、アリですね」


僕より先に答えたのはスミレ先生だった、先生は先生だが先生らしくない事が多いが今回は何か考えがあるみたいだ。


「ランクとは信頼の証にもなりますし、強さを証明するにもいいかもしれませんね」


また襲撃が来たらたまったもんじゃないからな。あって損はしないだろうし、僕達は冒険者登録をする事になった。


☆☆☆


「それでは冒険者とは何か説明しますね。それとシギルさんはレッドボアのお金がありますので説明の後で渡しますね」


受付にやって来た僕達はレッドボアの対応をしてくれた受付嬢の元へとやって来た。


「改めまして、私は冒険者ギルドで受付嬢をしているマリーと申します」


そして、冒険者についての説明を聞いた。


冒険者とは、魔物の討伐から街の清掃までやっている大きな何でも屋のような組織だ。冒険者にはランクがあり、基本的にはその人の強さで決まり、ランクはS~Fまである。これは危険度:S~Fまであるから、それに合わせているらしい。だが、ランクSだからといって危険度:Sの魔物を討伐出来る、という訳でもないらしく、そこはパーティーで危険度:Sの討伐ができるならランクSになるみたいだ。


他にも、冒険者同士の争いに冒険者ギルドは基本的に介入しない事など細かいルールを教わった。



「それでは、貴方達を冒険者ギルドへ歓迎します。ソーマさん達は模擬戦を受けてランクを決めますか?それともランクFから始めますか?」


模擬戦を受けて、力を示せばそれなりに上位のランクから始めることもできるらしい。


「どうする?みんな」


「そりゃあ受けるに決まってんだろ」


アレンに続き、皆が頷いた。


「それと、シギルさんはこちらを受け取ってください」


マリーさんが受付窓口の机にお金を置いた。袋に入れる訳でもなく、そのまま直置きのようだ。こうしてみると硬貨だけというのも見ていて良いな。


「おう、マリーありがとな」


「おいおい、本当に冒険者になるってのか?こんなガキ共がか。ふんっ俺がお前達の模擬戦相手をしてやるよ。ほら行くぞー!」


先程、突っかかって来た冒険者がやって来た。


「あいつはな、昔学園のやつを面倒をよく見てやったんだがな、その学生が怪我してよ冒険者としては復帰不可能って言われて、それから」


コソッとシギルさんが教えてくれた。


「えぇ、あの人って根はいい人に見えますからね。でも僕達だって負けませんよ」


そう言って、その冒険者について行った。



【あとがき】


あの、ストック切れました、が毎日投稿続けていくつもりです。


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