17話 三者三様の戦い

…お化け屋敷に僕が入って数分、色んな演出があるのに加えて暗い…でも、肝心の驚かし役がいない。


それに…静か過ぎる。演出の音以外何も聞こえない。


誰かが隠れてる気配も無い…、やっぱりここに爆弾があるのかな。



そうして、お化け屋敷の中を歩き回る。



…?人の気配?



一瞬、背後に1人の気配を感じて振り向くと…そこには拳を振り下ろす瞬間の一般人?がいた。



僕はその拳を避けて、その一般人に一発…、首を殆ど触る感覚で殴り…気絶させた。



「ごめんね。ん?これは…。」


僕を襲ったのは男で、その男から悪魔のオーラが見えた。


「僕達と同じ…器だったのかな?」


そうして、男を仰向けにして休ませようとした瞬間、僕は見てしまった。










男の体に爆弾が巻き付けられているのを…。


「え…?」


爆弾自体は見た事があった。学園に入学して間もない頃に爆弾の構造を調べるという授業で学んだから…解除方法も知っている…けど、数が多すぎる。


男の体に巻き付けられている爆弾は解除方法が少し特殊な小型爆弾。それが1個や2個ではない。目に見える範囲で50はあった。



…早く連絡しないと!


そうしてスマホを手に取った瞬間、何者かにスマホを弾かれた。


その人物は、爆弾を巻き付けられている男…。


もう意識を取り戻した…!?


驚いていると男が焦りながら言った。



「お前を殺さないと、殺さないと…!」


そんな男に僕は冷静に言った。


「落ち着いて、爆弾の解除方法を僕は知ってる。僕に任せて。」


「だ、黙れ!お前を殺さないと…俺は死ぬんだ!!」


そうして男は僕に突撃してきた。



…伝えないといけないのに…、2人とも、自力で気付いて…!


そうして、絶対に殺してはいけない…縛りの多過ぎる戦いが幕を開けた。






遊園地のお土産売り場を見ていた私の目に1人の女性が目に入った。


…悪魔を寄生させてる?滅悪教の人間…じゃない!滅悪教に一度入って分かった事だけど…滅悪教に所属している人間は勤務外でも滅悪教と分かる何かを身に付けてなければいけないから。


例えば薄い黒のコートとか、特殊な模様のついてる白のシャツ、滅悪教のエンブレムが入ってる黒のネクタイ。何かを着用しておかないといけない…。



それなのに目の前の女性は悪魔をその身に宿していた。


ただ、悪魔に寄生されてる人かもしれないけど、今この状況じゃ怪し過ぎる。



そうして、その女性の後を着いていくと建物と建物の間、路地裏らしき場所に来ていた。


すると、女性が声を発した。



「爆弾の場所を私は知っています。」


その言葉に釣られない訳がなかった。


「本当ですか!?」


私はその女性の目の前に現れてしまった。


そうしてその女性は上に着ているカーディガンを脱ぎながら…。


「ここです。」


と、そう言った。


その女性の体には大量の小型爆弾が巻き付けられていた。


私がその光景に圧倒されていると、女性が私に突撃してきた。


女性の拳は私の腹部に深々と突き刺さり、私は後ずさった。


「なんで…。」


「貴方を殺さないと…私死ぬんですよ。だから…ね、死んで?」


そうして、生かすか…悪魔として滅するか、迷いながらもこの戦いは幕を開けた。





誰の目にも捉えられないスピードで走っていた俺の目に異様な光景が映った。


1人の男が俺を見ている、一瞬だったが確かに目が合った。偶然じゃない…それに俺には見えたぞ…。あいつは悪魔を寄生させていた…あいつは俺の事が見えている!


その事実を認識した瞬間、俺は立ち止まりその男の元に歩いた。


そうして、男の前まで歩いた俺に男は言った。


「俺は爆弾の場所を知っている。」


「教えろ、爆弾は何処だ。」


笑いながらその男は言う。


「ここだ…。」


そう言いながら羽織っていたコートを脱いだ男の体には大量の小型爆弾が巻き付けられていた。



…クッソが!



瞬間、俺は男を掴み遥か上空に投げ飛ばした。


そして俺も上空に跳躍した。



上空で男に向かって俺は叫んだ。



「今すぐ降参するなら爆弾だけぶっ壊して見逃しやる!」


その言葉に男は。


「お前を殺さないとどっちみち死ぬんだ!なら俺はお前を殺して生き残る!!」


「そうかよ…、なら、悪魔として…死ね!」


そうして、爆弾が爆発するまでの残り20分、俺達だけの戦いが幕を開けた。







お知らせ…いやぁここまで書いて改めて最初の方とか読むと分かりづらくて、一話からここまで一回台詞とか心理描写とか修正しようと思います!だから、おさらいがてら最初から読んでみて下さい!!では


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る