16話 一難去ってまた一難
3人が揃って数時間後、3人は悪魔??と対峙していた。
「お前ら…逃げろ。」
「そんな事出来ないよ、業魔…。」
「そうよ!」
「じゃあ聞くぞ、あいつに勝てると思うか?」
…こんな状況になる少し前。
俺達は遊園地に来ていた。
「2人とも!ジェットコースター乗ろうよ!」
「…急に遊園地行こうって言い出したと思えば、お前は何がしたいんだ、由梨…。」
「話すと長くなるんだけどさ、この前の誕生日で20歳になったの。だけどお祝いしてくれる人が誰もいなくて、だから2人にって事!」
「そうなんですね…お誕生日おめでとうございます!由梨さん。」
「さん付けしなくていいよ!霞君。」
そう言って2人は歩いて行った。
……これ、俺帰っていいか?
瞬間、耳元で囁かれた。
「サタンの器…。」
その言葉が囁かれたのは背後。
俺はすぐさま振り返ったがそこには誰かがいた痕跡はなく、また背後から囁かれた。
「ここに爆弾を仕掛けた…。」
俺はこの声の主を見る事は敵わないと悟り、言葉を返した。
「俺には関係のない事だ。」
「いや、君がどう思っていようが爆弾の件には関与しないといけない。」
「どういう事だ…。」
「爆弾が爆発するのは一時間後、この遊園地を含んだ周辺5㎞は木っ端微塵だ。」
「それと俺がどう関与するんだ。」
「まだ分からないのかい?理由がなんであろうと君達、悪魔王の器である3人がここにいる。 サタンの器である君と、ベルゼバブの器であるあの子はもう滅悪教に目をつけられてる。そんな2人がここに出入りしていた記録が残っていて、この遊園地が木っ端微塵…容疑者として最初に疑われるのは…誰かな?」
「ちっ…、めんどくさい事を…。」
「爆弾は全部で3個、一時間後に一斉に爆発する。精々、頑張って…。」
そうして背後にあったその気配を消えた。
……爆弾、か。ただでさえ滅悪教に目をつけられてて面倒なのにな。
人生は苦難の連続…とは言ってもんだな、それにしても連続で来すぎだ。
そう思考して俺は2人の元に走った。
「2人とも!聞いてくれ。」
「ん?どうしたの、業魔。」
「どうしたんですか?」
「実は……。」
…………。
「それ…本当?」
「わざわざ嘘なんてつかねぇよ。本当だ。」
「その話が本当ならマズイね…。」
「あぁ…。」
「僕達みたいな悪魔の器ならたとえ爆発したとしても耐えられるけど…そんな場面バレたら本当に滅悪教の滅する対象になっちゃう…。」
「そうなったら面倒だ。さっさと爆弾見つけるぞ。」
そうして俺達は各々で行動を開始した。
……人に見られたらマズイが、そんな事考えてる暇ないな…。
人と人の間を走り抜ける…、常人の目には捉えきれない速度で。
…爆弾を仕掛けた野郎は絶対ぶちのめす、覚悟しとけよ…あの野郎。
折角遊園地来たのに…爆弾って、私達面倒事に巻き込まれすぎじゃない…?
まぁ…今回は良いとして、折角なんだから誰かに誕生日位祝われたい!
そうして私は建物の中を警戒しながら歩いて行った。
木を隠すなら森の中、人を隠すなら人の中、なら爆弾は…?
今回は分かりやすすぎた、遊園地の中にあるんだよね。
爆弾魔から逃げろって言うお化け屋敷…。一回見たら余程のことがないと忘れないんだ。
うーん、連絡…する前に先に行こうかな。
元…でも天才は舐めない方がいい。
記憶力もそこら辺の奴とは違うんだ…。
そうして、そのお化け屋敷に僕は足を踏み入れた。
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