悲愛

賢聖イーサー・〇〇〇〇

序章 悲哀

 俺はどうなったのだろうか?

 あいつはどうなったのだろう?


 今更気にしても議事録を確認するだけの作業に終わるのだろうが、如何せん頭が冴えない。

 何をするにも判断が鈍ってる、思いのほか体も鈍い気がする。


 きっと血が足りていないのだろう。

 体の隅々から吹き出す鉄のような冷たさと異臭が同時に視覚から感じてとれる。

 自分の体からだってのは笑えない話だ。


 何でこうなったのか?どこで間違えたのか? 

 少なくとも俺達には判りかねる事だったのだろうが、無知でも無知なりに選択した道に対する悔いがないわけではないのだろうな。 

 今更になって全部が全部惜しくてたまらない。


 俺達は結局何がしたかったのだろう


 なぁ「お前」はあの時俺に何を求めていたんだ?

 俺は「お前」にあの時何を求めてもらいたかったんだだろうな?


 何度も言うが、今更語るべき事柄でもないんだがな

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