3人目の独白
俺は真っ暗になるといつも姫との思い出を思い出す。
まあ、俺が暗いところが怖いっていうのはご愛嬌ってことにしてもらいたい。
まあ、この空間の灯りは微妙だね。
流石にロウソクの灯りだけは、物足りない。
やっぱりもっと明るい方が俺に似合うだろうし、すきだなぁ。
そんな俺の唯一ともいって良い暗い過去。
俺は昔虐待されてた。
詳しいことはもう覚えてない。
ただ、真っ暗の部屋にいつも居たことだけは覚えている。
あの時、今の仲間の1人が俺を救い出してくれた。
だから、今俺は生きていられる。
俺はあの時救い出してくれた仲間が神のように見えた。
ちょうどロウソクの灯りだけで家の中抜け出した。
そのせいで、いまだに俺は暗い場所とか、ロウソクとか小さい灯りの時は何かに怯える恐怖心が俺の中で芽生えている。
俺が暗闇が苦手な事に気づいて初めて言葉にして認めてくれたのが、姫だった。
誰だって苦手なことがある。
それを認め合うことが仲間じゃないかって。
笑えるぐらい、姫が真剣な顔して起こるから。
本当に嬉しかった。
まあ、絶対姫には伝えない。
だって、姫のあんな真剣な顔は俺だけが知ってれば良い。
願わくば、独り占めしたい。
そんなことできないって知ってるけど。
それにみんな、姫の笑顔以外の顔それぞれ知ってた方が良い。
だって、あいつの前ではいつも以上に感情が出る姫なんだから。
あいつだけ知らなければ良いよね。
まあ、時間の問題だよね。
まあ、なにわともあれ、姫がいる今が大好きだから、これが永遠に続けば良い。
そのために俺は過去を見ない。
今を生きる。
6人の騎士と姫 湊香 @soka_aoto
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