【詩】碧い風になりたい

菊池昭仁

碧い風になりたい

 生と死が交錯する毎日


 そんな緩やかに下る坂道の途中で 俺は偶然 お前と出会った


 はにかむように微笑む ショートヘアのお前


 どうして俺は お前に声を掛けてしまったのだろう?


 黙ってすれ違えばいいものを


 交わることのない 平行線のふたりの想い


        

 「俺はお前を・・・」


 「私もあなたを・・・」


 でも その先は言えない 言ってはいけない ルール違反の恋だから



 お前は言う


 「今度 生まれ変わったら・・・」


 そんな約束 出来ないよ なぜならこの世に絶対は存在しないから


 もしもそれがあるとすれば 俺たちが巡り会えたこの事実だけ


 俺もなれるだろうか? 碧い千の風に


 お前を愛し尽くした記憶を乗せて 大地を吹き抜けてゆく 


 俺はなりたい お前をやさしく包む 碧い千の風に


 


             


            

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【詩】碧い風になりたい 菊池昭仁 @landfall0810

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