第19話

「────紅華ちゃん、苦しそうだった…。


いつもの癖。

辛い時ほど笑うんだ…





 ごめん、〝碧葉(あおば)〟。

お前の代わりには到底なれやしないよ」



目元を押さえ、苦しげな三貴の言葉は、

紅華には届かなかった。







(ありがとう、三貴。心配してくれて。




でも、ごめん。

私はまだ、止まれない)

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