並木道

ヤマシタ アキヒロ

第1話

  並木道



秋の日暮れの木の下に

はかなく伸びた並木道

だれが植えたか桜の木

なん百年のそのむかし


はじめ小さな苗木より

やがては太い幹となり

えにしをのばし葉をのばし

軒端の如くなりました


さくらはな咲くあしたには

たわむれ遊ぶ親子づれ

落葉散りしく夕べには

肩を寄せあう思いびと


秋の日暮れの木の下に

影を忍ばすわれひとり

遠きあしたはこの道を

だれか歩むと思いつつ


          (了)

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並木道 ヤマシタ アキヒロ @09063499480

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