脳内
やっぱり…桜子は、いつも通り普通なんだよな…。
なにがあったっていうんよ⁉︎
気になるけど…桜子なんも言わないもんなー…。
オレの部屋で漫画を読んでいる桜子を凝視してたよね…。
…
「あのさ遼…さっきからこっちみてるけど、なに?」
⁉︎
本読んでると思ってたのに…気づかれてたー…。
…
「あー…えっとー…ううん」
…
「ふーん。てかさぁ、やっぱり恋っていいね♡イチャイチャとか、好きな人と色々するって、キュンキュンで萌え萌えだね♡」
って、キャッキャしていた。
…
あ、冴木くんとは順調なんだなってお察しした。
⁉︎
もしかして、あれか⁉︎
二人は、ファーストキスしたとか⁉︎
それで、オレに二人して聞いてきたんかな⁉︎
キス…どうだったかって。
そういうこと⁉︎
下手だったとか、次いつするとか、そういう情報がオレには入っているって思ったのかな?二人は…
…
そもそもオレは、どちらからもそのような情報は、入手していない。
でも、桜子のさっきのお言葉から察するに…
イチャイチャは、よき♡って言っていたから…
キスは、イヤじゃなかったのだろうと思われる。
むしろウェルカムだろう。
てことは…
あの二人は、これからもどんどんくちびるを…くちびるを…そんでもって抱きしめあって…それで…
…
あーーっ‼︎
無理…っ‼︎
想像しただけで無理なんですけどっ…‼︎
…
辛い…しんどい…
真冬に裸足で氷の上にいるくらい無理…。
寒い…
辛い…
厳しい…
心が疲れた…
もう、オレのハートはシナシナになって凍りついてヘタばっています…。
もう、オレの心のハートは…ハートじゃないような気がします…。
そう…たぶんだけど、スポンジみたいにスカスカになって、粉々になっているんじゃないですかね…。
ハートの色だって…灰色とかなんやろうね…。
てか、ハートのげんけいをとどめていないだろう…。
桜子と冴木くんは、赤とかピンクなんかね?
レインボーかもしれんね…。
華やかで羨ましい限りですよ…ええ。
てか、その前に…心にハートって存在するん?
…
実際には、脳みそで考えて心が…ってか、心ってなんなん⁇
からだのどこらへんにあるんやろうか…⁇
…
なくない?
オレの心部屋…って…えっとー…
あ、脳みそが疲れてダメージを受けると脳からへんな物質をだして、心臓とかに負担がかかるんか?
なら、まずは…脳みそを休ませてあげる必要がある。
脳みそは、温めるのと冷やすのどっちがリラックスできるのだろう…。
自分の脳みそに問いかけるも、音信不通…
そもそもこんなことを考えている時点で脳みそを疲れさせている気がする…。
‼︎
そうか!
わかった![#「!」は縦中横]
寝ればいいんだ。
無‼︎
無になれば良き‼︎ってことで寝る。
桜子がオレの部屋でくつろいでいるんだが…
でも、オレも脳みそをくつろがせてあげなくてはならない。
「オレ、寝るから。おやすみー」
と、ベッドに寄っかかっていた桜子をまたいで布団にインした。
「えっ、遼大丈夫?頭痛いの?」
…
大丈夫じゃない。
それに、なぜ頭痛い限定なのだ…。
「あー、まぁ頭がよろしくは…ない。」
とこたえた。
「あ、そうだよね。頭そんなによくは、ないね‼︎」
と、違う意味でバカにされた。
「…おい、それどういう意味だよ」
「あはは、そういう意味!てか、頭痛いなら水分とりなよ?お水持ってこようか?」
…
優しい…
桜子は、こういう時めっちゃ優しいんだよなー…
でも…
無駄に優しくすんなよ…切なさ倍増じゃねーかよっ‼︎
プリン増量とかなら喜んでー‼︎ってなるけど…
切なさ倍増とか…
しんどさマシマシになってんだよ‼︎
「桜子って…悪魔だね」
「は?人が心配してあげてるのに悪魔って何よ⁉︎」
と、プチ怒りな桜子。
…
「おやすみ。悪魔」
オレがそっと目を閉じると桜子は、寝てるオレをガッサガサと揺らした。
「ちょっと!起きなさいってばー」
と、悪魔がオレを揺さぶった。
「やめてよ…悪魔って人の睡眠を邪魔するんだね。」
「そうじゃないけど…てか、その悪魔呼びやめてよね。」
「ごめん。小悪魔」
「もう…全然元気じゃない。けほっ」
…
「桜子…もうすぐ風邪ひくな。」
「えっ?なんでよ?」
「オレには、わかる。そしたら、オレにうつしていいぞ。人にうつすとすぐ治るって聞いたから。…あ、うつるのオレじゃないな…」
冴木くんか。
桜子は、いつもあの変な咳をすると数日後風邪をひくのでありました。
続く。
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