第4話:悪魔サタンに誓って。

「え?それって?・・・つまり?」


「つまり、そういう意味かな・・・なら付き合っちゃう?」


「まじで?・・・やった〜・・・ああは〜やった〜、Hカップ揉める」


「なにそれ・・・」

「だけど覚悟して私を彼女にしてね・・・私変わってるよ・・・臭いフェチ

だけじゃなくて普通の女子と同じだと思ったら幻滅するかも・・・それでも

いいの?」


「大丈夫です・・・俺も変わってるから、ちょっとアブノーマルって言うか

変態っつうか・・・」


「変態上等」

「付き合ってるうちに彼氏が変態だって分かるより今、変態って分かってるほうが

いいから」

「まあ、いいわ、私も変態だし・・・いいんじゃない変態同士で」


「あのひとつ言っとかなきゃいけないんだけど、さっきも言ったけど俺、オカルト

とかホラーとか苦手だから・・・

だからオカルト部に勧誘されても無理だからね」


「なに、そんなにビビってたら私と付き合えないよ・・・」


「じゃ〜そんな状況に遭遇したら目と耳塞いで、わ〜って大きな声だして

気を散らすから・・・」


「子供か、一平・・・しょうがないやつ〜」

「じゃ〜たった今から田乃中 蓮華たのなか れんげは「吉岡 一平よしおか いっぺい」の彼女になります・・・悪魔サタンに誓って・・・」


「え〜?・・・そこは神に誓ってじゃないの?」


「いいの、悪魔で・・・神様なんかにお願い事したってなんにも聞いてくれないんだから悪魔でいいの」

「一平、今から・・・私のこと蓮華って呼んでいいよ?」


「分かった・・・れ、蓮華・・・ちゃん、やっぱ呼び捨てにはできないよ」

「だから慣れるまで蓮華ちゃんで・・・」


「好きに呼んで」


俺は家に帰ってからちょっと放心状態だった。

ずっとテンションが上がったまま気持ちが落ち着かない。

結局、その晩は一睡もできなかった。


さてなにわともあれ、きょぬうオカルト彼女とのデートを段取りしなきゃな。

彼女のことをもっと知るためにはまずデートだろう。


蓮華と付き合えることになった一平、テンション爆上がりだった。

オカルトなんて変態女子だけど、あまり世間体や人の言うことや噂を気に

しなさそうな蓮華は自分にぴったりだと思った。


だけど俺はその世間、大学内で蓮華に関する気になる噂を聞いた。


なんでも蓮華ちゃんにお願いしたらエッチの練習させてくれるって・・。

つまり服を着たまま擬似的にエッチの真似事をさせてくれるんだろ?

そんな話、どこから降って湧いた噂かは分からない。


学校ではよくある、妬みや嫌がらせ、いたずらで、ただのでっち上げかも

しれない。

だけど、火のないところに煙は立たないとも言う。

俺の彼女だぞ・・・あらぬ噂を立てやがって・・・だけどエッチの練習って

いいよな。


そんな噂聞いたら本人に確かめてみるしかないだろう。

これから付き合って組んだから・・・俺の彼女のことなんだから・・・。


つづく。


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