第48話

星夜side


あいつらを待ってる間に友莉香が発作を起こした


友莉香が発作を起こしてる場面を俺は最近何度か見てきたので落ち着いて対応できた



友莉香は発作が起きると必ずと言っていいほど寝ることが多い


小さい発作の時は大丈夫みてぇだが今みたいに10分以上続くとうとうとしてくる


今日も長い発作だったからうとうとしてたので寝ていいと言うと遊びに来たから悪いと思ってるみたいでなかなか寝ようとしなかったが俺が優しく声をかけてやってキスをするとようやく眠りについたらしい


しばらく友莉香の寝顔をみながら時々頬撫でたり頭を撫でたりしてるとやっとあいつらが着いたらしい


「星夜。遅なってすみません」


「あぁ。」


友莉香が俺の腕の中で寝てるのを見て千夏が


「友莉香どうしたの?」


「さっき発作起こした。15分くらい続いてたから疲れたんだろ。今日は朝から貧血気味って言ってたし、ここに来るまでの間顔色わるかったからな」


「そっか。」


「あぁ。てかお前ら遅くねぇか?電話してから1時間たってんだろ?」


俺がスマホの時間をみながら言った


奏弥に電話した時に見た時時間は11時半くらいだった


今は12時半ちょっと過ぎだった


「あぁ。1人バカな奴が迷子になってましてねぇ。みんなで探して居たんですよ」


ニコッと腹黒い笑みを浮かべながらバカな奴と言った悠に視線を向けた


「わ、悪かったって!別に迷子になんてなってねぇし!行きたい店があったんだよ!」


「それなら、声を掛けてから行くべきでは?何故誰にも声をかけて行ったのですか?まぁ、いいです。友莉香さんも寝ていることですし、静かにしてください」


まだ何か言おうとしてる悠にこれ以上言わせないため奏弥が言う


「それは!」


悠が今日1番の声をあげると腕の中の友莉香が起きてしまった


「チッ。おい悠覚えとけよ」


悠に低い声で睨みをきかせると悠は顔を真っ青を染めた


「んー、星夜?」


「友莉香。平気か?」


俺のシャツをぎゅっと握って目をとろんとしながら俺の顔を見る


「ん。だいぶ楽になったけど、少し体はだるいかな?」


「だろうな。しばらくじっとしとけ」


「うん。そーする」


2人で見つめあって会話してると


「2人はもうくっついたのぉ?」


陸が首を傾げながら俺らの方をみながら聞いてきた


「あぁ。友莉香は俺の女」


「なんか、その響き照れるんだけど?」


「慣れろよ?一生離してやるつもりねぇから」


耳元で囁いてやると顔を真っ赤にして


「わかったけど、くすぐったいからやめて」


「ふっ」


そんな会話をしながら2人の世界に入ってると


「こらー!私たちがいる前でイチャイチャすんなー!」


チッ


千夏が邪魔して気やがった


「うっせぇ。俺の女と何しようがお前に関係ねぇだろうが」


「そーいう事じゃなくて、PTOをわきまえなさいよ!」


「はっ。関係ねぇな」


「ったぁ」


小さい声が聞こえて友莉香を見るとまた胸を抑えてる


「友莉香?」


「ご、めん。ちい、さい発作だ、から」


「あぁ」


大きい発作で薬を飲んだ後で発作を起こすとすぐには薬は飲めないからやっかいだな


そんなことを思いながら友莉香の背中をさすってやる


2、3分もすると落ち着いてきたようで


「ごめんね。ありがと」


「あぁ。けどまだ無理すんな。こうしとけ」


友莉香の身体を俺の胸に引き寄せてやる


「ん。ありがと。そうさせてもらう」


友莉香も俺の胸に頭を預けて背中に腕を回した


そうしてると、奏弥が


「友莉香さん。少し体はしんどいと思いますが少し食事をされた方がいいと思います。お薬も飲まないとならないでしょうから」


奏弥の言葉にスマホの時計を見てみるともう13時を過ぎていた


「そうだな。友莉香。なんか、食えるか?」


「んー、食欲ないかなぁ」


友莉香は普段の時も食が細くて1人前食べられない時もある


それが発作を起こすともっと食べられなくなる


「けど、なんか食わねぇと薬飲めないだろ?」


「そうだね。うどんなら食べられるかな?」


「わかった。奏弥」


「分かりました。俺は友莉香さんと星夜と自分の分買ってくるので皆さんは適当に買ってきてくださいね」


俺は友莉香の背中を撫でながら奏弥の言葉を聞いてた

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