第34話
奏弥がソファーから離れ素早く薬と水を用意してくれた
「友莉香飲め」
私は星夜から差し出された薬を何とか口に入れ水と一緒に流し込んだ
それから10分程発作は続いた
発作で苦しんでる間星夜はずっと私を抱き締めながら背中をさすってくれたりポンポンと落ち着かせてくれた
「ごめん。もう大丈夫。ありがと」
「あぁ。けど急にどうした?」
「んー、ほら朝結構あんな大きな声の所歩くとかなかったし自分が気付かない間に気を張っちゃってたんだと思う。だからかな?」
「そうか。けど今日は無理すんなよ?」
「平気よ。奏弥もみんなも心配かけてごめんね?」
「いえ。友莉香さんが無事で何よりですよ」
「けど、星夜が言うように今日は無理しない方がいいよー?友莉香発作起こすと次も起こりやすいし倒れやすいんだから」
私がお礼もかねて言うと奏弥と千夏がそう言った
「ありがと。ごめん。ちょっと発作もあって疲れちゃった。少し休んでもいい?」
星夜に横抱きにされたまま顔をみて尋ねると
「あぁ。ゆっくり休めよ」
そう言って私の額にキスをした
まだ長いこといた訳ではないから分からないけど私の腰を抱いたりこうやって額にキスをするのは星夜の癖みたいだ
けど、いつもは恥ずかしい行為のそれも発作の後で少しの不安があった私には心地よかった
その安心感に包まれながら私は眠りについた
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