第12話

星夜 side



俺の膝の上で寝息をたて寝てしまった友莉香を愛しく思う



まさか、この俺が一目惚れするなんておもわなかったけどな





とりあえずこいつは鈍感そうだな



「なぁ、こいつどっか悪いのか?」



俺は気になったことを聞いてみた



「あー、生まれつき心臓が悪くてな。走ったりできねぇし、激しい運動とかも医者から止められてんだよ。それに昔からしょっちゅう今みたいに貧血で倒れたりするんだ」


「そうか………」




心臓病か



気をつけねぇとな



「ん。」



そんな話をしてると目を覚ました友莉香



「あれ、私寝ちゃってた?」



「あぁ、よく眠れたか?」



「そうね。いつもよりは寝れたわ。あ、重かったでしょ?下ろしてくれてよかったのに」



「重くねぇし。もっと太れよ」


「そーかな?あ、ていうか今何時?」



「2時半だよ〜」



「えっ?やばっ。今日病院で検査の日なのに!」


友莉香が俺の膝で暴れだした



「暴れるな。体に触る。奏弥。車用意しろ。行くぞ」



「分かりました。」


そう言って奏弥は電話して車を手配した



「体のこと聞いたの?ごめん。めんどくさいよね。病気の女とか」


「んなことねぇよ。気にすんな。行くぞ」



少し落ち込んでる友莉香を抱えた



「えっ。いいよ!自分で歩けるから!」



「いいから黙って抱かれてろ。歩かせたら俺の心臓がもたねぇし」


「は?なんで?」



ほんとに訳のわからないと言った顔をした友莉香を無視して、屋上をあとにした

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