第6話

達也 side




俺らに堂々と背を向けて歩く友莉香の背中を目で追う



友莉香とはほんとに小さい頃からの付き合いでずっと一緒にいた




昔はあんなに堂々としてるやつじゃなかった



昔はよく泣いてよく笑うやつだった




だけど、中学の時に起きた事件で友莉香は変わってしまったんだ



まぁ、それはおいおい分かることだから今は言えねぇけど




「あっ、てか今日はみんな遅刻しないんだね?」



千夏がそーゆうのも無理ない



こいつらは遅刻常習犯で、出席日数が足りなくて留年したんだからな




あー、奏弥と星夜は2年にちゃんと進級したけどな



「さすがに、入学式くらいはちゃんと来るし!」



「なぁ」


目の前で千夏と悠が言い合ってるのを見てるといきなり星夜が話しかけてきた



こいつから話しかけることなんてかなりレアだな



「ん?なんだ?」



「あいつ、昼休みに屋上連れてこい」



「は?なんで?珍しいな?お前が女を屋上に呼ぶなんて 」



「ふっ。興味がわいた。俺らを見ても媚びないあいつにな。それにあいつの抱えてるもんが気になんだよ。あいつが抱えてる闇はかなりでけぇな。」



ほぉー


こいつにはあいつがなにか抱えてることがお見通しってことか



「ふっ。分かった。連れていくわ」



俺の返事を聞くと、何も言わずに教室に向かった

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