第95話
「瀬南...?」
そんなコウの呟きと共に扉が開いた音がする。
「おっと、悪い、取り込み中か?」
...やっぱり、この声
「いいえ、こちらこそこんな状態で申し訳ないです。」
.......涼さん、だ
この間のことを思い出し、体が強ばるのを感じる。
でもそれを察してか否か、コウが抱き締め返して背中を撫でてくれる。
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