第94話
コンコン、と部屋の扉がノックされた。
「誰だ」
コウが呼びかける。
「お客様です。三代目の方です」
「通せ」
こんな時間に誰だ、そう呟くヨウさん。
「失礼するぞ」
扉の外から聞こえた声。
その声を聞き、一瞬にしてソファに座っているコウの上に跨るように座って抱きつき、胸板に顔を埋めた。
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