第119話
そうこうしているうちに段々とそれは近付いてきた。
どうやらかなりの数のバイクが走っているようだ。
そして何台ものバイクが私の目の前を通り過ぎて行く。
…私を物珍しそうに見ながら。
そんなに珍しいか。…珍しいな。こんな真冬に変な女が道端に立っているのだから。
せめて一人くらい止まって、私のことを乗せてくれないかな…そんな馬鹿な考えを持ちながら流れていくバイクの群れを見つめていた。
するとバイクの群れは途切れたものの、最後尾にいたらしい黒い乗用車が私の目の前で止まった。
その車は明らかに普通の世界の住人ではない雰囲気を醸し出している。
まさか、あいつの車じゃないよね…?
じっと車を見つめていると、突然後部座席のドアが開いた。
……そして、その奥に金髪の男が見えた。
背筋に冷たいものが走るのを感じた。
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