第118話

時刻はもう真夜中だ。何時間も走り続けているはずだが、どうしてあいつにはこうも簡単に居場所がバレてしまうのだろう。何かGPSのようなものでも付けられているのだろうか?


そう思っていたが、考えてみると何年も監禁されていたのにいきなり走っているのだ。筋力は衰えまくっているのだろう。


……だが、男たちの気配はピタリとなくなった。


私、逃げ切れたの…?やったよ、涼…

そして気がつくと大きな道路へと出ていた。ここからの道は分からない。どうしようか…と悩んでいると、私の目は遠くで大量に光るモノを、耳は遠くの爆音を捉えていた。



あれって、まさか…




……暴走族…?



何て、厄介なものを私は見つけてしまったんだ。

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