第69話

『お願い、許して・・・』


最早涙が頬を伝っている私はそいつに言った。



「許して・・・?何を?何が悪いかも分かってないくせに軽々しく謝ってんじゃねぇよ!!!」





・・・・・・パァンッ!!!



心地よいほどの音が聞こえたのと、私の頬に鋭い痛みが走ったのはほぼ同時だったと思う





そいつに頬を打たれていた。




『な、に・・・するの・・・?』



「お前が俺を本気にさせたんだ。涼なんかに絶対渡さない」



その言葉と共に、噛み付くようなキスを落とされた。

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