第68話

『っ・・・!』



涼を待ち続けている間にもうこんな時間になっていたのか。柄にもなく体の震えが止まらない。



部屋に入ってきたそいつは、先程の楽しそうな声とは裏腹に冷たい顔をしていた。・・・昨日のままの。



「さぁ・・・始めようか?」



何とも楽しそうに言い放ったそいつは段々と私に近づいてくる。



『やめて、来ないで・・・』



得体の知れない恐怖に襲われ涙が込み上げてくる。



「お前みたいな悪い子には躾が必要だよな?」



『いや・・・っ!!!』



いとも簡単に捕まえられた私は、手首を手錠で繋がれていた。



「これから、一切の抵抗は禁止な?お前は俺のモノだ」



鬼は、呟いた。

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