第31話

俺の問いに不思議そうに首を傾げた瀬南は、



『できることなら…消したい。あいつの痕なんてみたくない』


そう言った。



「なら…俺が消してやる。くすぐったかったり、恥ずかしいかも知れないが…我慢しろ」



そう言い、瀬南を優しくソファに組み敷いた。



瀬南は訳が分からないという顔をしていた。



それから俺は、片手で瀬南の目を覆い隠した。









「………ごめんな」と耳元で呟き、後は本能に任せた。

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