第5話

正に近未来と言えるような光景だった。

空を飛ぶ乗り物、今まで見ていた飛行機のようなものではなく

それは羽のついていない、不思議な乗り物。

それ以外にもホログラムでそこにあるであろう花々とビルについている広告

そこにあるもの全てに対し驚きではなく嬉しさのようなもどかしい気分があった。

だんだんとそのもどかしさも開けていき、口が思わず動き出した。

「素晴らしいなぁ」口に出すのはまだ少しもどかしいような気分だった。

初めてのものだらけで親近感が湧かない。そんな気分だったがふと前の方を見ると

道路を走っているバイクや車もそこにはあった。

やっぱり空が苦手な奴もいるのか。そりゃそうか、

飛行機ができても飛行機で酔いを訴える奴はいた。車も同様だがまぁいいか。

それはそうと私がしたこれは転生というやつであったるんだよな?

つまりは別の誰かになっているということなんだろう。

名前はなんなんだ?親は?出身は?わからないことだらけだ。

この家の間取りが一緒なら多分大丈夫だろう。いや一緒なわけないか......

とりあえず身分証明できる何かがあるかもしれない。

心をウキウキに踊らせながらドアノブを握り締めドアを開いた。

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