第103話
ほぼ毎日、お兄ちゃんや真於くんが来てくれたけど、状況は変わらずに症状の改善は見られないまま。いつまで経っても慣れない。
そのまま半年が過ぎたけど、未だに入院生活は続いていた。
…もう、嫌だ。もう、2人の辛い顔なんて…見たくないよ。
1人、誰もいない屋上に立って、激しい自己嫌悪に陥っていた。
このままここから落ちれば…、楽になれるのかな。
片手でフェンスを握って、下を見下ろす。
ぐ、と握る手に力を入れた時だった。
「お前、何してんだ?」
後ろから、そんな声が聞こえてきた。
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