第42話
そんな事を思っていれば、ポケットに入れていたスマホがブーッと振動したのが分かった。
電話?…お兄ちゃん?
画面には”お兄ちゃん”と表示されていた。
…どうしたんだろ?
『もしもし、お兄ちゃん?どうしたの?』
[もしもし、心音か?悪い、今日残業になっちまってな…、帰るの遅くなるんだわ。それに食材は朝に使い切っちまったから飯も無ぇんだよ。だから帰りにでもどっか寄って、適当に何か買って食ってくれねぇか?]
お兄ちゃんが残業なんて珍しいな…。
『私は大丈夫だよ!分かった。帰りに何か買って食べるね。』
[悪ぃな。ちゃんと、飯食うんだぞ?]
『分かってるよ。お兄ちゃんもちゃんとご飯食べてね?』
[あぁ。じゃあな。]
『うん、バイバイ。』
そう言って通話を切り、スマホをポケットに仕舞いながら今日のご飯はどうしようかと考える。
何か食材を買って帰って今から作るのもめんどくさいし…。よし、コンビニで適当に買えばいいか。
そう思い、ちょうど目の前にあったコンビニに入った。
カゴを手に取り、とりあえずお弁当コーナーに向かう。
一通り見渡して、色んな具材が入った小さめのお弁当を選んでカゴに入れた。
そして、食後のデザートとしてチョコプリンもカゴに入れ、レジに置いた。
会計を済ませてコンビニを出た時、ブォォォォンッと大きい音を立てながら1台のバイクが駐車場に入ってきた。
フルフェイスのヘルメットを被っていて顔は分からないけど、同じ制服を着ている事から同じ学校の生徒だと分かる。
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