第24話
それから、少し離れた場所で煙草を吸っていれば、大和さんが出てきた。
それから色々話をして。
そして、
「…アイツは、昔に起こった”ある事”が原因で、”男性恐怖症”になっちまったんだよ。」
冒頭に戻る。
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『…男性、恐怖症って…、』
「あぁ。鋭いお前なら、ココの反応を見て男が怖いのか、ぐらいは気付いただろ?」
『それは、気付きましたけど…。』
「まぁ、ココの場合は、簡単に言えば男に対しての恐怖心が”強い”んだ。…最初、俺を含めた男全員に拒絶反応を見せてな。俺まで拒絶されたのは、さすがに堪えたわ。」
はは、と軽く笑ってはいるが、その大和さんの表情は、どこか悲痛に満ちていた。
『あの、原因の”ある事”って言うのは…、』
「それは、悪ぃが教えられねぇわ。」
…だよな。俺も、教えてくれるとは最初から思ってなかった。
「まぁ…、それから苦労して、俺に慣れてくれるのに1年かかった。だが、今のところ、男は俺と真於しか無理だけどな。」
え、真於って…。
『真於って、あの真於さんですか?』
「あぁ、そうだ。アイツもココの事すげぇ可愛がってるからな。俺にも慣れさせる、って頑張ってたわアイツ。」
何かを思い出した様に爆笑する大和さん。
あの、冷酷と恐れられた真於さんが…。想像出来ねぇな。
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