第6話

家を出てから歩いて数分。着いたのは、この辺りでも有名な不良校。





何で地味な格好をした私がこんな不良校に通ってるのかというと、ただ単純にお兄ちゃんがここの卒業生だから。





正直共学は嫌だったけど、お兄ちゃんの友達がこの学校の先生をしていて、私もよく知ってる人だったからここに入学した。





何の偶然か、その人は私の担任になった。






…お兄ちゃんが裏で何かしたのかな、と思ったけど真相は今でも分からないまま。







周りを見渡せば、カラフルな頭をした不良達や派手な髪色に派手な化粧をしたギャル達ばかり。





皆、私を見てクスクス笑ったり蔑むような視線を向けてくる。





表立ってイジメられてはいないものの、笑われたり鋭い視線を向けられるから、精神的に辛いものは辛い。







…それでも、この格好を止めるつもりはない。





それに、こんな地味な私にも友達と呼べる人が出来た。





1人だけだけど、見た目で判断しなくて普通に接してくれる私の良き理解者だ。

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