第4話
そしてリビングの机にお皿を置いて、椅子に座った。
「じゃあ食うか!いただきます。」
『うん。いただきます。』
お兄ちゃんもキッチンからリビングに移動して来て、2人揃って手を合わせてから食べ始めた。
今日のご飯は洋食だった。
大きめのお皿には、スクランブルエッグにベーコンとサラダとトーストが1枚。
いつも交互に洋食と和食、という風に毎日メニューが違う。
料理担当は週ごとに変わって、今週はお兄ちゃん。
両親は居ない。私が小さい頃に交通事故で死んでしまったから。
その当時は、父方の祖父母はもう既に亡くなってて居なかったから、母方の祖父母の家でお世話になってたけど、お兄ちゃんが高校を卒業すると同時にその2人も病気で亡くなってしまった。
そこからは、また両親と一緒に暮らしてた家に戻って、お兄ちゃんと二人暮らし。
お金は、ずっと使わずに貯金してた両親の保険金と、祖父母が残してくれた遺産で今まで何とかやってこれた。
それに、今はお兄ちゃんが働いてくれている。
ちょっとでも助けになればと思って、私もバイトしようかと言ってみた事もあったけど、却下されてしまった。
お兄ちゃんは、過保護で心配性だ。
昔からその傾向はあったけど、”あの事”があってからは更に酷くなった。
うんざりする時もあるけど、仕方のない事だと思うようにしている。
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