第49話
どうしようかと考えていれば、
「…まさか、凌央が初対面ですぐに懐くとは驚きですね。」
そんな意味不明な事を呟いて驚いている青メッシュ。
『…ちょっと、そんな事はどうでもいいからさっさとこの男をどうにかしてくれる?』
未だに呑気に傍観している青メッシュにイラつきを覚え、冷たくそう言えば、
「…じゃあ、僕達と一緒に来てもらえませんか?…来て頂けないと、ずっとあなたに付き纏いますよ…?」
フッ、と不気味に口元を歪ませながら、そんな事を言ってきた。
こいつ等…。何て面倒な連中なんだ。
ずっとこんな奴等に付き纏われるなんて、そんなの勘弁してほしい。
なるべく私は平和に過ごしたいのに、こんな奴等にずっと付き纏われてたら息が詰まるわ。
はぁ…、と深い溜息を吐いて、
『…仕方ない、分かった。一緒に行けばいいんでしょ、行けば。』
最終的に私が折れて、奴等と一緒に行くことを決めた。
「話が分かる方で安心しました。では、行きましょうか。」
白々しくそう言ってくる青メッシュは無視して、椅子から立ち上がろうとした所で、もう1つ問題がある事を思い出した。
それは、
『…いい加減、離れてくれる?』
さっきからずっと後ろから私を抱き締め続けるこの金メッシュだ。
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