第48話

そう言えば、目の前の男…、もう青メッシュでいいよな。青メッシュは、少し考える素振りを見せてから、







「うちの”総長が”、あなたの事を気にしていまして…。”連れて来い”、との命令です。」







そんな事を言ってきた。







『…は?意味が分からないんだけど。』





何であんた等の総長が会った事も無い私なんかを。






そう思いながら言えば、







「…とりあえず、詳しい事は僕達に付いて来てもらえればお話しますので。」





間髪入れずそう返ってきた。






…今ここで話してほしいんだけど。






目の前の青メッシュを見据えながら、そう思っていれば、








「……気に入った。」







ギュッ








『……は?』







今までずっと黙ってボーッとしていたもう1人の男、金メッシュが、やっと口を開いたかと思えば意味不明な事を口にして私の後ろに回り込み、あろう事か後ろから抱き締めてきた。






……誰か、この状況を説明してくれ。






何がどうなってこうなった…?






教室中が再びザワっと騒がしくなり、私とこの金メッシュに視線が集中していた。





真梨と、青メッシュももちろん例外では無く、唖然としている。








一番、私の方が混乱してるんだけど。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る