第47話
相手が誰であれ、真梨の毒舌は強烈だな。
そんな事を思っていれば、
「…神堂 琶來さん、ですね?」
『…っ…、』
突然目の前からそんな声が降ってきた。
バッと顔を上げれば、黒髪に青メッシュを入れた、見た目紳士そうなやたらと顔が整っている男が立っていた。
隣には、黒髪に所々金メッシュを入れた男が並んでいる。…こいつも顔が整ってんな。
ていうか、びっくりした…。何だこいつ等、気配消してたのか?
そんな驚きを隠しながら、目の前の奴等を見上げていれば、奴等も無言で見下ろしてくる。
…何だこの無言の圧力。さっさとさっきの質問に答えろって言ってるのか?
でも、お前等はもう答えを知ってるんだろ。
さっきの口調からして、既に確信しているかの様だったから。
…恐らく、ただ確認したいだけか?
はぁ、また面倒事か。
昨日も狼鬼の関係者と関わってしまったし、今日はこいつ等。
心底、面倒くさい。
内心そう溜息を吐きながらも、このままでは埒が明かないな、と思い、仕方なく、
『…そうだけど、…何?』
そう答えた。
そんな私の言葉に何故か驚いた様に目を少し見開いている奴等だったが、
「…すみませんが、ちょっと僕達に付いてきてもらえませんか?」
すぐに表情を戻し、そんな言葉を返してくる。
はぁ…?
『何で私が、わざわざあんた達に付いていかないといけない訳?』
こいつ等、何言ってんの。
何で私がそんな面倒くさい事をしなくちゃいけないんだ。
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