第46話
そんな全ての視線を無視して、自分の席に座る。
そして、一息吐く間も無く、ガラッと教室のドアが開く音が聞こえたと思った瞬間、教室内がザワっと騒がしくなったのが分かった。
ちらほら「おはようございます!」やら「お疲れ様です!」等、色々な言葉が飛び交っている。
そんな声を向けられている奴が気になり、その方向に顔を向ければ、周りに群がる奴等に軽く返しながらも、教室内をキョロキョロ見渡している2人の男が目に入った。
…誰だあいつ等。
私はそう思ったが、隣の席に座る真梨が奴等を見ながら、小さく「あ、」と声を漏らしたのが聞こえた。
『…真梨、あいつ等知ってんの?』
私がそう聞けば、
「琶來…、あんた覚えてないの?あんだけ毎日騒がれてるじゃない。」
毎日騒がれてる?…あぁ。
『”狼鬼”の奴等?』
覚える気も無かったから忘れてたわ。
「そうよ。しかも、あいつ等”幹部”ね。顔がいいって評判の。」
そう、馬鹿にした様に鼻で笑う真梨。
そんな真梨の言葉に、思わず頬を引き攣らせた。
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