第44話

まぁ今更そんなことはどうでもいい。過ぎた話だ。




その分、学校で寝ればいいだけの話。







あの学校は、まともな授業なんてものは無く、月に1回あるテストで点さえ取れば進級出来るらしい。






昔から運動を禁止されていた私は他にする事も無く、暇潰し程度に色々勉強していた。





そして最初は暇潰しだったはずなのに、途中からは面白くなり、どんどんレベルを上げて行ったら、最後には大学の問題までスラスラと解ける様になってしまったのだ。





だから、おかげさまで毎月テストは全教科満点。



授業をサボろうが勉強しないで寝ようが、私には何の関係も無い。






その上、透さんに許可をもらい、入学したと同時に使われていない旧校舎に私専用の”空き教室”まで用意してもらっている。




そこには、透さんの厚意で大きめのダブルベッドとソファー、テーブルにエアコン、そして何故か冷蔵庫まで置かれていて、空き教室というレベルでは無い部屋が完成した。






そして、他の生徒が入れない様に、その空き教室がある”旧校舎”は立ち入り禁止となっていて、鍵がかかっている。






その鍵は私と透さんと真梨しか持っておらず、私を含めた3人だけが自由に出入り出来る。





自分の部屋の様に居心地のいい空き教室に、ほぼ毎日入り浸っているのだ。

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