第2話 今日のお客様はろくろ首⁉︎

さあ、今日も元気にお店を開けますよ。

そういえばまだ名乗っていませんでした。

私の名前はゆなです。

皆様よろしくお願いします。

と話をしていたらカランカランと扉の開く音が

「いらっしゃいませ」

とお出迎えにいくとそこには和服姿の人が

立っていました。

『花子ちゃんに紹介してもらったのだけれど

日本髪って結って頂けるのかしら?』

「はい。喜んで」

『最近は日本髪結ってくれる人も私たちが

見える人も減ってしまって悲しいです』

「いろんな人がいますからでも私は皆さんが

とても好きですよ。さぁ、こちらへどうぞ。」

と席に案内する。

「毛先少しカットしてシャンプーも行って

 いいですか?」

『そこまでして頂けるの?』

「はい!もちろんです。」

『お願いします!』

私はゆっくり時間をかけて丁寧に結っていく。

2時間程時間がたった頃ついに完成した。

「どうでしょうか?」

『わぁ♪凄く綺麗に結ってくれて嬉しい。

 こんな人がまだいたのね。

 実はね今度、恋人に会う予定なのだけど

 その時もまたお願いしてもいいかしら?』

「ぜひ、お待ちしています」

『本当にありがとう』

「またのご来店おまちしてます」

ろくろ首さんは可愛らしい笑顔を浮かべて

帰っていった。

空を見ると少し明るくなってきている。

「さぁ、今日はこれで終わり」と少し大きい声で呟きながら私は店のシャッターを閉めた。


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怪異達が訪れる秘密のヘアーサロン 柊 美琴 @Hiragi-mikoto

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