第8話桃レンジャイと嫁

桃レンジャイは畑を耕し、畝を作る。

だが、野菜は育てない。

健康の為に耕しているのだ。


「フンフウ〜♪、愛と純情の桃レンジャイ!5人揃って、ゴレンジャイ!」


桃レンジャイのお隣の、田中さんはそれを見ていて、嫁の光子さんに伝えた。

「光子さん、また、清子さん、変なこと叫んでいましたわよ」

「あら、すいません。明日は病院に連れていきますので!」

「畑耕しながら、ピンクのマスク被ってるのよ。傍から見て、怖いわ」

「申し訳ございません。田中さん。今直ぐに病院へ釣れて行きますので」



「お義母さん、何やってるんですか?マスク被って畑出て」

「私は、ゴレンジャイの桃レンジャイですよ光子さん」

「……ゴレンジャイ?聴いた事ありませんね」

「あんたが馬鹿じゃからよ」

「お義母さん、病院行きましょ?」


すると、

プップー

と、クラクションが鳴る。

2人は振り向くと、ゴレンジャイのメンバーがラクーターに乗っていた。

全員、各色のマスクをしたいた。


「桃レンジャイさん、久しぶり敵が出てきたよ」

「おぉ〜、そうかい。戦わなくてはね」


「お義母さん、誰です?あの怪しい仲間は?」

「ゴレンジャイじゃよ」

「お義母さん、それは無視して病院行きましょう」

「やだね。光子さん。私は戦いに行きます」


桃レンジャイはクワを放り投げ、ラクーターで仲間と移動した。


翌朝の新聞。

事件・事故欄を光子は読んでいた。

「伝説のゴレンジャイ、大手柄!」

と、あった。

何と、銀行強盗を取り押さえたらしい。


「あなた、お義母さん、ホントにゴレンジャイ?」

「そうだよ」

「私は、お義母さんに謝ります。こんな凄い人だって知らずに。失礼なこと行ってたわ」


「お義母さん、昨日はすいませんでした」

「何の事かの?」

桃レンジャイは入れ歯を磨いていた。

「光子さん、腕相撲してみるかい?」

「腕相撲?」

「そう」


桃レンジャイと光子は腕相撲をした。

光子がどんなに力を入れても、清子の腕は動かない。


そりゃそうだ。清子はゴレンジャイスペシャルを飲んでいるのだ。

簡単に光子は負けた。


この日以降、光子は桃レンジャイを好きにさせた。文句も言わなくなった。


頑張れ!桃レンジャイ!


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老人戦隊・ゴレンジャイ 羽弦トリス @September-0919

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