用語紹介

(本項は物語の進行度合に応じて随時更新予定です)


 あ行

 ・阿婆羅堂あばらどう

 商を重んじる寮。象徴は風

 商売のいろははもちろん、異国語や接客技法などよりよい商人になるための知識の習得に特化している。

 箱庭のようなタカマにおいてほぼ唯一外部と交流があり、交渉の窓口や物品の仕入れ、学園内で作られたものの販売なども担当する学園の生命線的存在。

 内部にはいくつもの商会が存在し、それぞれが担当区分を設けて商売を回している。


 天途国あまとのくに

 しょうこ達が住む国の総称。

 過去には多くの謀反や戦乱によって勢力が書き換わっていったが、今は戦乱の世を平定し、妖魔王の脅威を退けた『松川幕府』が世を治めている。


 宇成うなりちぎり

 四年生以降から交わせるようになる擬似姉妹の契。

 先輩と後輩が疑似姉妹としての契りを交わし、卒業までの間互いを支え合い、より良い学園生活を送れるようにと考案された。


 か行

 ・学家がっか

「学家都市 タカマ」内にある教育内容や方針が違う四つの街。

 タカマに入学した生徒達はこの学家のどれかに所属して見聞を深め、学友達と寝食を共にする。

 学家は大きく分けて

「士」を重んじる「佐武頼」

「農」を重んじる「心努」

「工」を重んじる「理人」

「商」を重んじる「阿婆羅堂」

 の四つがある。


 ・学家都市がっかとしタカマ

 天途国あまとのくにのどこかに存在する広大な土地に建てられた都市の如き学園。

 入学した生徒達はそこで寝食を共にし見聞を深めていく。

 学家は全て女子専門学校であり13歳から18歳までの6年制。

 入学条件は女子には特に強く宿る神をおろしその御業を行使する力、巫力ふりょくが一定数あること。

 それが満たされているなら身分問わず入学できる。

 学内では宇成うなり制度や拵名そんめい等独自の制度が多数存在し、外とは違う独特な秩序で統治されている。


 ・巫式拳砲こうなぎしきけんぽう

 通称「拳砲」

 護身、あるいは妖怪などの討滅用に理人で開発された手のひらサイズの鉄砲。

 弾丸ではなく巫力で形成された光弾を発射する。

 収納時はグリップを折り畳んでコンパクトにできる。

 また、バレルのみを展開し、側面のカバーを開くとボタンが出てくる。

 そこに指定の番号を打ち込むと拳砲を介して巫力が繋がってる生徒同士で通話できる。

 弾丸となる光弾を作る巫力はグリップを通して供給されるが、巫力が込められた弾丸を背部の取っ手を引っ張ってバレルを露出させて直接装填もできる。

 これにより本人の巫力を超える強力な一撃を撃ち出すことが可能。


 ・剛連ごうれん

 式神の技術を利用して開発された自立人形の総称。

 タカマの傑作の一つであり、タカマ全土で運用されている。

 土や木、石などで構成された体の中に命令を書き込んだ式符を埋め込むことで起動する。

 起動した剛連は大気から巫力を取り込みながら式符に書き込まれた命令に従って行動する。

 広大なタカマを維持するために欠かせない労働力だが、簡単な命令しか受け付けず動きが単調という欠点もある。

 理人では巫力の糸で剛連を操る巫式傀儡術こうなぎしきかいらいじゅつや有機物の肉体を剛連として動かす生体剛連の研究を進めている。


 ・金比羅歯こんぴらば

 心努で飼われている妖怪。

 大きさはおよそ馬くらい。

 全身がごわごわした撥水性の高い毛で覆われ、足には水かきがついている。

 心努のマスコット兼貴重な労働力。

 食性は草食。

 草だけでなく果物や野菜も好き嫌いなく食べるので雑草の駆除や規格外品の処分に重宝されている。

 とてものんびりしていて一日の大半は寝そべっているもののいざという時はとても俊敏に走り回る。

 泳ぎが得意で川もスイスイと渡れるため、心努の広大な寮地を移動したり重い農作物を運ぶための足としても使われている。

 その毛は硬くてよく水を弾くため歯磨きや掃除道具などに使われており、外でも飛ぶように売れている。



 さ行

 ・佐武頼さぶらい

 士を重んじる寮。象徴は太陽

 文武両道の武芸者を目指すことに特化している。

 そのため鬼や妖怪を退治するための訓練だけでなく、和歌や茶の湯、芸事などの授業もある。

 外部からの依頼で鬼や妖怪を退治することもあるが、何かしらの用事で学外に出る生徒の護衛を務めることもある。

 唯一序列が導入されており、よりよい成績と実績を残しつつ学家内で力を示した者は寮地の中心にある城に住むことを許される。

 他の学家では最上級生が筆頭に選ばれやすいが、佐武頼では最も功を立てて成り上がった者が筆頭に選ばれる。


 ・神鎧じんがい

 自身の巫力を身に纏い巫力の鎧とする基礎の巫術の一つ。

 巫力を纏った体はとても頑強になり、巫力のない攻撃に対して強力な防御効果を発揮する。

 また、鍛錬を積めば自分の体だけでなく自分が持っている物や武器等にも巫力を纏わせることができる。

 神鎧を纏っている相手を攻撃すると火花のようなものが散るが、これは砕けた巫力の鎧の断片である。


 ・心努しんど

 農を重んじる寮。象徴は大地

 農業や酪農だけでなくそれらを使った料理の研究開発、その豊穣と成功を祈願する神職の勉強などに特化している。

 彼女たちが手掛けた料理は他の学家の購買に並ぶこともあり、特に焼きそばとごはんを混ぜたそばめしにぎりは大人気メニューである。

 また、半年に一度創作料理の試食会を行っており、その入場手形は奪い合いが起きるほどの人気イベントとなっている。


 ・拵名そんめい

 タカマの校則第一項「我が門を叩く者、家名を捨てよ」に則って制定された制度。

 生徒達はタカマに通っている間は外での家名を名乗ることを禁じられ、便宜上の名前を与えられる。

 それが拵名である。

 生徒達は外での交流がないか自分で名乗らない限りお互いの素性は知らず、落第生が良家の子女だった、筆頭が百姓の出だった等という話も珍しくない。


 た行


 な行


 は行

 ・巫術ふじゅつ

 神に語りかけその力を己におろし行使する術。

 使うには巫力が必要で、巫力は主に女性に強く発現する。

 自分の身に降ろすのが主な使い方だが、鍛錬を積めば武器や衣服といった物に降ろすことも可能。



 ・巫力ふりょく

 神をおろしその御業を行使する力。特に女性に強く発現する。

 タカマではこれを利用した巫術や道具の研究、開発なども行なわれている。


 ま行


 や行


 ら行

 ・理人りひと

 工を重んじる寮。象徴は海原

 生活をより良くする道具の開発や、巫術の研究、異国の技術解析などに特化している。

 特に式神や異国の妖術を参考に作り上げた式神絡繰、剛連は世紀の発明と評判で学内を移動する飛脚や配達等様々な場面で使われている。

 その性質上変わり者がとても多く、自由気ままに研究を進めてトラブルの種になることもある。


 わ行

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