第13話:月下の死闘

 巨大な大地の橋<グラウンドブリッジ>を月の光が照らし、その世界を四台の馬車が走っていた。

 けれども、その真ん中辺りの場所で前方の馬車が突然停止すると、後ろの馬車も自然と停止する。


「どうしたんだ……なんでこんな所で止まったんだ?」


 護衛騎士や荷物を乗せた三番目の馬車。

 その手綱を持った騎士が変に止まった事を不信に思い、隣にいるもう一人の騎士の方を向いた。


「なぁ、なんかあったか?」


「――ない」


「えっ?」


 ちゃんとした答えが帰ってくる事を、騎士も別に期待した訳ではなかった。

 ただ、さぁ? とか、どうしたんだろうな? 等の些細な言葉を期待し、ただ気分を紛らわしたかっただけだった。


 しかし、そんな些細な事の返答も無い事に騎士は首をひねる。

 先程まで不通に会話していた仲間なのに、何故に今は何も言わないのか。

 顔を下へと向け、暗い表情をしている仲間の顔を騎士は覗き込んだ。


「おい、どうしたんだ?」


「――まない」


 心配し、覗き込んでみたが仲間が返答する事はなかった。

 そんな反応に騎士が、何やら妙な不安を抱き始めた時だった。

 不意にその仲間の声が耳に届く。


――……と。


「えっ? 今、なん――」


 残念ながら、騎士が最後まで言う事は叶わなかった。

 彼は背後から強烈な衝撃を感じると同時、自分の腹部から剣が飛び出したからだ。


「ガハッ! 襲撃!? 姫様を――!」


 騎士は咄嗟に察した。

 自分の命が助からない事、そしてステラの身に危機が迫っている事を。

 けれども、同時に騎士はもう一つ察してしまった。

 

 自分の背後にいるのは馬車の中にいる仲間達だけ、つまり自分を刺したのは……。


「ま……さか……」


 薄れる意識の中、騎士は隣にいる仲間へ顔を向ける。

 すると、そこにいたのは先程まで会話していた仲間の姿はなく、自分に剣を振り上げる敵としての仲間がそこにいた。


「俺も……すぐに逝く」


 その言葉を最後に剣は振り下ろされ、意識が消える僅かな間に騎士は全てを悟り、心の中で祈った。

 

――四獣将の御二方。お二人が敵ではないのならば、姫様をどうかお守りください……!


 そんな祈りの後、騎士の意識は消え去った。

 同時に剣が抜かれ、騎士の遺体は血液を流しながら馬車から転落してしまう。

  

 その瞬間、彼の軽鎧が地面に激突し、大きな音が発生すると、それはステラの耳にも届いた。


「――ッ!?」

 

 馬車の中で一人で本を読んでいたステラはバッと顔を上げ、先程の音と共に周囲の異変に気付く。


 空気が妙に冷たく、辺りも静寂が続く。

 息を呑みながら本をしまうと静かに息を殺し、物音を立てない様に立ち上がると馬車の入口から距離を取った。

 そんな彼女の様子を、馬車の手綱を持つ二人の騎士も察している。


「気付かれたか……?」


「恐らくな……」


 小さな声で話す二人の騎士は馬車を降り、静かに剣を抜いた。

 しかし、二人が向かう場所はステラの乗る馬車ではなかった。


「あなた様は最後です」


「まずはあの目障りな……」


 狙いはレインとグランの両名だ。

 騎士二人は、そのまま三番目の馬車から降りて来た騎士達と合流し、四番目の馬車の騎士も降りると全員で入口を固めた。 


――構えろ。 


 各々が剣や手に魔力を込め始める。馬車ごと消しされば事は簡単だ。

 せめてもの慈悲。聞こえの良い言葉を想いながら、ルナセリアの護衛騎士達が攻撃を放とうとした。


――まさにその時。


「グボォッ!」


「カハッ!」


 馬車に最も近くにいた二人の騎士が奇声をあげ、大量の血が彼等から噴き出した。

 二人を襲ったもの。それは馬車から飛び出す、黒い刃と巨大な刃だった。

 それが、それぞれの騎士の身体を貫き、または切り裂いた。 


♦♦♦♦



「――クッ!?」


 反射的に絶命したであろう二人から離れる護衛騎士達。

 それと同時に周囲の空気が重く、そして冷たいものへと変わったと思った時、馬車から声が聞こえた。


「――お前達の殺気は十分だ」


「――やっぱりこう言う事かよ」


 護衛騎士達がその言葉を聞いた瞬間、馬車の上半分が吹き飛んだ。


『!?』


 その衝撃に驚いたのか、一台に二頭ずついた馬型魔物達は綱を千切って逃げ出すと同時に、二つの影が馬車の前へと降り立つ。


「その様子では言い訳はできまい」


 けれども、その影の正体を護衛騎士達は分からない筈はない。

 獣の様な眼光と殺気。そして血が染まった武器。

 目の前に降り立ったのはレイン・クロスハーツとグラン・ロックレス。――ではない。


「【黒狼】……!」


「【剛牛】……!」


 護衛の最中、その間は息を潜めていた獣。

 その二人の真の姿に護衛騎士達は更に後退りする中、レインとグランは自分達が始末した二名の遺体に見向きもせずに周囲を確認した。


 その上で気付く。自分達よりも前方の馬車、その傍で息絶えている騎士の存在に。


「やはりそういう事か……」


 息絶える騎士。その姿を見たレインは全てを察した。

 自分達に襲って来た護衛と殺された護衛。

 この双方の違い、それは護衛の最中で殺気をずっと纏っていた者とそうでない者。

 つまりは――。


「ステラ王女の……それを指示されていた者と、そうでない者。そんなところか」


 最初からおかしかった。

 隠していたつもりだったのかは分からないが、休憩中も警戒心の様に纏い続けていた殺気。


 このグラウンドブリッジへ来たのも暗殺に適しているからだ。

 最近は封鎖されている為、ただでさえ人の気配はない。

 残った遺体も、グラウンドブリッジの下を流れる川に落とせば片付く。

 

 無論、レインだけではなく既にグランも察しており、機嫌が悪そうに一息入れた時だった。


「これは……一体……!」


 護衛騎士と対峙する中、ステラが馬車から降りて来てしまった。

 先程の物音等で警戒していたが、彼女が見たのは想像よりも悲しい光景。

 無念の形相で息絶える騎士。半壊した馬車と奇声を上げる馬型魔物。


――そして、血だまりの中で沈む二人の騎士と、血の纏った武器を持つレインとグランの姿。

 

「どういうことですか……? なにが、どうして……何故、こんな事に!」


「あまり動かれるなステラ王女。――あなたは今、暗殺の危機にいる」


「それも、護衛騎士が実は暗殺部隊だったって……笑えねぇ話だ」


「そんな……!」


 警戒心を露わにするレインに、同情的に呟くグラン。

 そんな二人の言葉にステラの表情は悲痛なものとなるが、その言葉に否定する様に首を強く振る。


「そんな筈ありません! ここにいる人達は……私が和平に向かう時、和平を信じて私を守って来てくれた人達なんです! なのに、私を殺そうと……なんて……」


 ステラの目に涙が溜めながら否定するが、目の前の光景を再び見渡す事で真実も突き付けられる。


「どう……して……?」


「――これが現実。としか言えませんな」


 ショックを受けているステラの声に応える様に、彼女の背後にある先頭の馬車から一人の男が姿を現した。

 それは護衛隊長のヴィクセルだった。


 馬車から降りると、彼に釣られるように二人の騎士が馬車から落ち、そのまま血溜まりを生み出す。

 見ただけで彼等が助かる事はないのが分かり、彼の手にある剥き出しの刃が血で染まっていた。


「どうして……?」


 惨状を生み出したにも関わらず、何事も無い様な口調のヴィクセルの姿を見て、ステラの表情に怒りと悲しみが溢れた。


「私の暗殺……王族に生まれた以上、覚悟はしてました。ですが、私を殺せば良いだけなのに、何故その人達まで殺したのです! 答えなさい! <近衛衆>副隊長・ヴィクセル!!」


 自分の暗殺にも関わらず、一部の護衛騎士を殺害した事にステラは悲しみで怒り、その大元である男を睨み付けた。


「すぐに分かります……」


 護衛隊長――<ヴィクセル> 

 現ルナセリア帝国・皇帝<アルトン・セラ・ルナセリア>の近衛衆の副隊長。


 それが護衛団改め、暗殺任務を請け負った男の正体であり、それを聞いていたレインとグランも表情を更に険しいものとなった。


「あれが皇帝の近衛衆……その副隊長か」


「近衛衆は戦だろうが首都からは出ねぇからな……まさか、こんな出会い方とは」


 皇帝、首都の守護が目的故、近衛衆といえどレインは彼等に会った事がない。

 戦場に出ないのだから当然だが、わざわざ近衛衆が首都を離れ、敵国の中で暗殺を実行する事に二人は多少の驚きを隠せない。

 また、そんな考えはお互い様だった。


「私もそう思いますよ。まさかあの四獣将と、こんな出会いをするとは……」


 最初に出会ったときは驚いた反応をしていたが、今は冷静な態度。

 いくら近衛衆の副隊長といえど、四獣将を二人も相手にして勝てる可能性は低い。

 しかし、それにも関わらず冷静さと余裕を持つヴィクセルにレインは勘付いた。


「随分な余裕だな……やはり奥の手があるか」


「だろうな。俺等が来ちまったとは言え、アスカリアからも護衛が来るのは分かってた筈だ。――この際だ、とっとと出しな」


 アスカリア勢からの護衛によっては暗殺に支障は出る。

 ならば近衛衆以外にも暗殺達成の為、奥の手が用意されているのは想像は容易く、ヴィクセルの態度でそれは確信へと至った。 

 

「それよりも……姫様への疑問を応えねばなりませんね。――ただ単純に、暗殺知らせていなかった者達の役目が終えただけですよ?」


「役目……?」


「何も知らず、ただ護衛任務を行う者が混ざってた方が姫様も安心出来たでしょう?」


「やはり、そんな役だったか」


 レインは、その言葉を聞いて納得した。


 無駄に殺気を出していた者が暗殺を知っており、暗殺を知らなかった者はブラフとして生かされていた。

 そんな無情な死の真相を聞き、ステラは表情に怒りを現した。


「なんて事を……! 最後に聞かせなさい。この暗殺の絵を描いたのは“父上”ですか……それとも“義母様”ですか……」


「冥土の土産にしては重すぎるのではないのですか?」


 答える気はないと、ヴィクセルは剣をステラへと向け、ゆっくりと彼女と距離を縮め始めた。

 けれども、ステラもただ死ぬのを待つつもりはなく、両手に魔力を集め、それが大きな杖へとなって握り絞めた。


「私は死ねません! 和平の為……苦しみながらも、私を信じて待ってくれている民の為に!」


「無駄な事です……」


 ステラの言葉を一蹴しヴィクセルが動き出した時、レイン達も動いた。


「グラン!」


「おう!」


 レインがステラの下へ駆け、グランが周囲を薙ぎ払う。

 宙に舞う馬車や岩の破片。そして衝撃波に暗殺騎士達が怯む中、逃れた二名がレインの前へと立ちはだかる。

 だが、レインは速度を落とさずに寧ろ加速し、影狼に魔力を込めた。


「……魔狼閃――」


 駆けるレインを迎え撃つ二人の暗殺騎士。

――そして、レインと暗殺騎士達が交差した時だ。


「――円月」


 レインが振るった影狼の残光。それは円の残光であり、広範囲を斬った姿は円の月。

 その攻撃の前に、二名の暗殺騎士を斬ると静かに倒れて息絶えた。 


剛滅波ごうめつはッ!!」

 

 それと同時、グランがハルバート・グランソンを地面へと叩き付けた。

 魔力を込めた“剛”の衝撃。それは残った暗殺騎士達をぶっ飛ばした。


「グハッ!?」


「ば、馬鹿……盾が抉れ……て……」 


 岩に叩きつけられる者。予想以上に吹き飛び、そのまま下へ落ちて行ってしまう者。――運よく生き残った者も、その衝撃ゆえに立ち上がる事が出来ない。


 そんな呆気なく残った騎士達が倒された事にステラは悲しそうに目を逸らし、ヴィクセルも驚きながらも、その表情には悲しみがあった。


「……ずっと、任務を共にしてきた者達だったのだがな」


「そうか」


 黄昏る様にヴィクセルは呟くが、レインが特に思う事はない。

 ステラの下まで来たレインは、そのまま彼女を背に隠して影狼をヴィクセルへと向けると、グランもヴィクセルへ近づいて来た。

 

「これで全員が戦闘不能だ。諦めてとっとと全部吐くんだな」


「……剛牛殿は、もうご自分の言葉をお忘れになったのですか?」


 問い詰めるグランに対して、ヴィクセルは冷静どころか、特に気にした様子もなく呟くように応えた。

 まるで勝負はまだ分からないと、そんな反応だ。グランが首を傾げるが、レインはその背後で光る赤い瞳に気付く。


「後ろだグラン!」


『ヴォォォォォォォォォ!!』


 叫んだと同時、強烈な咆哮がグランを襲った。

 それに対して殆ど反射であったがグランも、グランソンで攻撃を受け止めて正体を捉えた。


「うおっ!? こいつ等……! 馬車を引いていた馬型の魔物か!」


「これが奥の手……?」


 レインはグランが食い止める二匹の魔物の姿を見て、それがヴィクセルが用意していた奥の手だと理解する。

 現に、ただの魔物相手には力負けする筈のないグランなのだが、額に汗を流し、歯を食いしばって受け止めていた。


「こいつ等……!! 本当に馬か!?」


 グランソンで受け止めているが、並みの魔物とは思えない力を持っており、明らかに馬を遥かに凌駕した存在だ。

 けれども、それだけではない。


『バルルル……!』


 噛みついていた。馬の臼歯ではなく、臼歯の代わりに沢山生えている犬歯でグランソンを。

 その姿――最早、馬等の草食動物のそれではない。


「グラン……!」


「心配している場合ですかな?」

 

 グランに注意を促すレインへ、ヴィクセルと四体の馬型魔物が立ち塞がる。

 すると既に二匹を相手にしているグランだが、そんな彼の背後にも残りの二体が現れる。


「クソッ!――レイン! 少し時間をくれ!! 速攻でぶっ潰すからよ!!」

 

 グランは目の前の二匹を押し倒し、そのまま素早く背後の二匹の相手を始めた。 


「――した魔物なのです。早々に倒される程、この<スケロス達>は弱くはありま――ムッ!!」


 ヴィクセルが最後までいう事は叶わない。それよりも先にレインが飛び出し、影狼を振るったからだ。 


「グウゥゥゥッ!!……やりますな!」


 強烈なレインの一撃。それをヴィクセルはかなり押されたが剣で受け止めるが、バランスを崩したのをレインは見逃さず、そのまま追撃を加える。


「魔狼閃――月翔げっしょう


 大量の魔力を込めて振り上げた斬撃。それは確実にヴィクセルを捉え、彼はそのまま宙を舞った。


「ガハッ!?」


 宙を舞い、地面に叩きつけられるヴィクセル。

 けれども、、そんな彼にレインは目もくれず、ステラに注意を向けながら四匹のスケロスの相手を始めた。

 目が血走り、牙を剥き出しにする狂気の魔物。普通ではないと思いながらも、レインは影狼を構えた。


『バルルル!』


「見た事のない魔物か……だが――」


 それをスケロス達も分かっているかの様に、主の様な立場であった筈のヴィクセルへは目もくれず、牙を向けながらレインへと威嚇で敵意を示した。


「――斬る」


 先に動いたのはレインだ。

 その場から動かず、スケロス達目掛けて斬撃を飛ばす様に影狼を振るった。

 しかし斬撃は飛ばない。スケロス達を襲ったのは月光に照らされただ。


 その影がスケロスを捉え、回避した一匹を除いて三匹とレインの影が繋がった。 


「魔狼閃・夜走よばしり――群狼ぐんろう!」


 繋がった影から姿を模した存在が、次々に飛び出した。

 それも一匹、二匹ではない。文字通り、群狼と呼ぶにふさわしい数の魔狼がスケロス達へと噛み付く。

 その攻撃にスケロス達は出血しながら暴れ、咆哮をあげる。


『バルル!!』


「……まだ来るか」 


 攻撃は受けたスケロス達の動きは止まらず、三匹は噛まれながらも一斉にレイン目掛け、走り出した。

 角を向けるもの。牙をむけるもの。その姿は魔物と呼ぶのも恐ろしいがあり、三匹のスケロスは自我が失っている様に白目で唾液も垂れ流していた。


「おかしいです! あんな魔物……ルナセリアで見た事などありません!」


 スケロスの、その異常さにステラも気付いた。

 軍用にしろ式典様にしろ、少なくともステラは城と軍内で見た事がない。

 それはレインも察しており、一匹のスケロスの角を受け止めながらグランにも注意を促した。


「グラン――やはり、ただの魔物ではない!」


「あぁ! 馬型でスケロスなんて魔物、聞いた事がねぇ!――それに……この耐久力……!!」


 レインの言葉にグランは二匹のスケロスを撃破し、三匹目と交戦しながら異常さを身をもって理解していた。    


 それはレインも同じだ。一匹の首を刎ねたが、その時の重さは馬よりも厚く、そして肉の手応えも違った。

 数多くの魔物を斬ってきたレインだが、この手応えはまるで魔物の肉を合わせた様な、統一性のないものだった。


「この手応えは、まさか……」


 レインは思い出す。先程のヴィクセルの言葉を……。


『――特別に用意した魔物なのです』


 この為に連れて来た。そう思った言葉だが、実際は違った可能性があった。

 馬でありながらもを持った様な凶暴性。――野生にはない生物の正体を。

 

「レイン!――まさかこいつら……!」


 グランも、もう一匹のスケロスを薙ぎ倒しながら勘付いた。考えられる最悪の可能性に。


「間違いない……合成魔物キメラだ」


 それは禁じられた生命。

 存在が許されない存在を前に、レイン達の瞳は更に険しく光る。

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