幕間4 雨納芦市統計データ【決裁中】
市政統計データの決裁について
→差し戻しました。コメントを確認の上で修正してください。 安山
【沿革】
雨納芦市はこの地で古くから営まれてきたアイヌの歴史と、開拓された新たな文化の流入により形作られました。
北海道のほぼ中央に位置し、乾いた紙粘土のようにひび割れた大地に常にまとわりつく程の深い霧が立ち込め、灰振山を水源とした漆黒の手降川が市の中央部を侵食する爛れた町です。
→乾いた……以降を、
「荘厳な灰振山を望む美しい町です」とする。
※この町に住みたくなるような表現にしようね。
【名前の由来】
アイヌ語で灰が降る所を意味するウナアシイのイが省略されて今の形になりました。
これには諸説あり、本市の周辺が室町時代に灰振山で起きた大規模な火山活動により、多量の灰が降り注いだ場所として有名だったことからそう名付けられたとも、厳冬期に降り注ぐ雪が灰のようであったためにそう呼ばれたともいわれています。
【市域面積と地勢】
本市の市域面積は現在約350平方キロメートルです。旧市街地は60平方キロメートルほどでしたが、昭和36年の旧歩音樫町合併を契機に昭和40年に旧神琉町、昭和44年に旧幕湊町と合併して現在の形になりました。
近隣には
→10町が……以降を
「10町があり、様々なイベントにおいて協力し合って地域の活性化に役立てています」とする。
※君にはまだ早かったかな。
また、盆地の中心部に位置することから内陸型の気候条件を満たし、夏は気温が30度を超え、厳冬期には反対に氷点下20度を下回ることすらあり、極めて四季の変化に富んだ町である。
有感地震や風水害も断続的に発生しており、多数の死者を出した明治23年の灰振山大噴火、平成3年の雨納芦大地震などが多くの市民の心に深い傷跡を残している。
→有感地震や……以降を、
「有感地震や風水害は極めてまれで、室町時代に起きた噴火以降、今日まで発生していません」とする。
※その日までみんなを不安にさせないでね。
【人口の推移(住民基本台帳)】
……
令和3年 人口 81,453人
うち、転出及び行方不明者 2,222人
令和4年 人口 82,561 人
うち、転出及び行方不明者 3,333人
令和5年 人口 83,472人
うち、転出及び行方不明者 4,444人
担当者追記
・近隣の10市町村が人口減少により合併の危機に陥っている中、特に移住キャンペーンを打ち出していない当市の人口が増加傾向なのはなぜか。
→呼んでいるからね。
・どうやら本市では転出及び行方不明者も年々増加しているようだ。
にも関わらず、一体どこから本市に流入しているのか甚だ疑問でならない。
→呼んでいるからね。
・調査の結果、住民基本台帳が何者かに書き換えられた形跡があった。どのような意図があるかは不明だが、正確な統計データを作成するためにも調査を継続する。
→よく気づいたね。ご褒美にかくれんぼしようか。
・おかしい。住基と市職員名簿の数が明らかに合わない。目の前の席にいる彼は一体誰だ? 隣の席の彼女はどこに行った?
→もーいーかい。まーだだよ。
・統計データが何一つ信用できない。前任者も上司も全員共犯の可能性すらある。データ上存在しない同僚たちが笑顔で俺に話しかけてくる。誰も彼もが同じ顔で。
……俺の頭もおかしくなったのだろうか。
→もーいーかぁい。もーいーよぉ。
・そうか。りぷれいだ。ほらきこえるでしょ? くるぞ。とおくのおやまがきれいだね。くるぞくるぞくるぞ。
→みーつけた。
全て修正しましたので、再決裁願います。
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