第5話


「ねえ、あなたって、すごく頭良いんでしょ

 う」

「別にそれほどでもないです」

「そうだ、今度勉強教えてよ」

「いやです」


 そのうち流石に、耐えきれなくなって雪音が譲歩することにした。

 学校が終わると、一人でまっすぐ帰宅して

 いた雪音だったが、やがて千花と一緒に帰るようになった。

 なんだか一緒にいると少しだけ楽しい気がしてきたから、というのもあるかもしれない。

 絶対に千花には言ってやらないが。

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