かいこう

灰崎千尋

こうかい

 耳の裏、鎖骨の境目、わき、爪先。


 彼がその指で、舌で、あなたがれないところまでもなぞるから、私は私も知らない声をあげる。私が暴かれていく。塗り替えられていく。彼の目の色に。


 ごめんね、さえ溶けてしまった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

かいこう 灰崎千尋 @chat_gris

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ