2-3
「いつの間に……!」
モスグリーンの
――発砲。
やかましい
〈アーヴィン〉が二発目の
それと同時に、金色の天使が背中の
「ダメだ――!」
間に合わない、そう
『はや……っ!?』
天使が剣を振り下ろした。金色の
しかし、次は絶対にかわせない。
金色の天使はあまりに速すぎた。このままでは理亜が死んでしまう。
「守れ、“ロゴス”!」
芙蓉が叫ぶと同時に、空間が
金色の光が
『助かったぁー! ありがとう!』
理亜が言った。
『なにこいつ、
アサルトライフルの
――
芙蓉は
『……!』
『えっ?』
理亜が
敵は理亜と芙蓉を殺すことだってできたはずだ。しかし、どういうわけか天使は空へと
「なんだ、あれ……」
芙蓉が
あんな天使は今まで見たことがなかった。七彩がいなくなり、この街から
一つだけ言えるのは、それが七彩と
金色の天使が飛び去った方角をぼんやり見ていると、がちゃりがちゃりと
『いやぁ、危なかったね~』
言いながら、芙蓉の
背中のドアを開け、理亜が降りてくる。
「そういえば、私たちの目的を教えてなかったね」
地面に降り立ったセーラー服女子が、芙蓉の方へと歩きながらそう言った。
「目的、ですか?」
「そう。
理亜が芙蓉の
「あ、でも、その前にちょっとだけ
そう言った理亜が、愛らしい笑みを浮かべて振り返った。
「
理亜が
「天使はここにいる。みんなが信じてる『常識』って、ある意味ただの『思い込み』なんだよ。本当はね、世界にはいろいろな可能性が重ね合わせの状態で存在してる。人間は、そのほんの
「都合のいい思い込み、ですか」
「そう!」
腰に手をあてた理亜が、にへらと笑う。
「でも、その『思い込み』こそが人間の世界だからさ。実際、科学革命がみんなの
「なるほど」
「私たち
理亜はそう言うと、再び空を見上げ、金色の天使が飛び去った方向に目を向ける。
「話を戻そっか。そんなお仕事をしている
彼女が指をさした方向には、
「……天の
芙蓉が
それは名前の通り『
しかし、それは芙蓉の知っている形ではなくなっていた。具体的には『高さ』が違う。数日前までその高さは数十メートルしかなく、こんな場所からは見えなかったはずだ。それが、今や数百メートルの高さまで伸びている。
「私たちの目的はね」
理亜が続ける。
「あの
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます