第七話 ドキドキタイム

ー数時間後ー


「ん、、あ、、寝ちゃってた、、、」


 瞼を擦りながら起き上がる。だいぶ体調もよくなっていた。私が寝た後もあかねさんが見てくれていたのだろうか。流石に帰ったかな、、。


「寂しいな、、」


 そう掠れた声で呟いた途端にガチャという音を立てて寝室のドアが開き、あかねさんが入ってきた。


「ん、、?え、、、?」


困惑している私に近づいてニコニコしながらあかりさんは言う。


「起きてたのね。顔色もよくなってるしだいぶ体調も良さそうだね。何か食べる?そういえば体拭いてなかったね。そろそろ拭こっか♪」


なんで、、まだいるの、、?

てか、ちょっと待って、、?!さらっと拭こうとしないで?!


「ちょ、ちょっと待ってください!?あの、、触られるのは嫌って言いましたよね、、!?」


再度タオルとお湯の入った入れ物を持ってきたあかりさん。用意するのが早すぎる。。


「?。さっき触っても大丈夫そうだったし、汗でベタベタしたままだと、また熱が悪化しちゃうかもよ?」



「うっ、、それは嫌です、、」



「でしょ?だから、、ね?バンザイして?」



流石にこれ以上は待たないぞというあかねさんの意思を感じたため、観念して上着を脱ぐ。


うぅ、、恥ずかしい、、、


あ、てか自分で拭けばいいのか、、!



「あ、あの、、自分で拭けますよ、?体も多少は良くなりましたし、、」



「ん?風邪ひいてるんだから、ゆっくりしてて?」



「ハイ、、、」



これは言い返しちゃダメなやつだと本能が言っていた気がしたので、泣く泣く諦めることにした。あかねさんに弱すぎないか自分、、?


「あの、、出来れば、、早めに拭いてくれますか、、」


多分今破裂しそうなほど顔が真っ赤だ。仕方ないじゃん、、!あかりさんがジロジロ見てくるんだもん、、泣


「分かった分かった♪」


そう言いながら、優しく汗を拭き取ってくれているあかねさん。


顔を手で隠しながら、早く終わってぇ、と心の中で願う私だった、、

 その後も下の方も拭いてあげると譲らなかったため、歯を食いしばり、変な気持ちになりながらも拭いてもらったとさ、、


もう風邪はひきたくないよぉ、、泣




その後、水飲んで(飲ませてもらって)、少し寝たら治りましたとさ。。










ー後日談ー(おまけ)


 あかねさんに「何かお礼がしたいです」と電話したところ、「私と付き合って♡」と帰ってきたので、顔を真っ赤にしながらも「こ、こここ、今度お菓子を持っていきますので!」と言い残し、電話を切った小羽であった。。。



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