.

「────オーライオーライ!」






吾郎が投げたボールを、壱が受け取ろうと後ろに下がったのを見つめていた瞬間だった。






────…♪~♪…





「…ん…?」





ふいに単調なメロディーが流れ出し、俺はジャケットから音の発信源を探した。





────…ゴソゴソ…





多分、ケータイ。



言わなくても、ケータイ。



絶対、ケータイ。






───そして。




これはもしかしたら…






────ピッ







【受信メール】






'0*/04/18 13:11

From 彩

Re;

───────────



朝岡さんお久しぶり(^_^)


メールありがとうね★



あとお誘いもありがとう。



せっかくのお誘いなんだけど、その日はもう予定入ってて…



ほんとにごめんなさい。



また部活で会おうね♪




-END-










「……マジかよ…」





この前彩に飯に誘って、やっと返ってきたと思ったメールがこれだった。




……嘘やろ。




俺今回こそはいけるんちゃうかとか密かに期待してたのに!!!!



まさかのお断り?



ってか拒否?





───っつか……






「……マジヘコむ……」




「は?」







「───オーライ、オーラ~イ!



───あっ!」






━━━━━スカッ!







「……おっ、見事な空振りだね~」






━━━━━ギクッ!





タイミング良く俺の空振りと壱のスカが重なり、マリアが何となく言った言葉が心に容赦なく刺さった。






「・・・・・」




「……?純どしたの?」

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